九州地理情報株式会社

実際にやってみると、自分たちが勝手に
ハードルを上げ過ぎていたんだと思いました。

テレワーク雇用状況

人数 4名(2020年5月現在)
障がい

精神障がい

勤務日 平日5日間
勤務時間 8:30~15:30
担当業務

開発部(2名)プログラマーとして、自治体向けの地図情報を活用したシステム開発 総務部(2名)

企業概要

会社名 九州地理情報株式会社
所在地 福岡県福岡市東区青葉
資本金 1億円
事業内容 地理情報システム開発、一般システム開発、図面・文書管理、データエントリー、
紙媒体電子化(スキャニング)、保管検索システム開発、障がい者教育など
従業員数 93名(2020年5月現在)
ホームページURL http://kyuchiri.ne.jp/

企業レポート

事業参加前 :
本当にできるのか不安や懸念がありました

 設立当初は身体障がいのある社員が多かったのですが、ここ数年で精神障がいのある社員が増え、定着に課題がありました。また、既存社員の年齢も上がり、通勤のハードルも感じていて、それらの課題を解決するためにテレワークの導入を考え始めていました。
 県事業に参加するに当たっては、扱う情報が機微なため、セキュリティ面について社内と同程度のセキュリティが確保できるか不安や懸念をもっていました。さらに雇用当初から完全テレワークという点も、本当にできるのかやや心配な面はありました。

事業参加中 :
プロジェクトチームで情報を共有

 一番の成功の要因は、プロジェクトチームを編成したことです。テレワークを導入するに当たっては配属部署だけでなく、システム、人事、その他様々な部門が関わってくるため、情報共有をしていくことを重視しました。現場は既存業務をこなしながら、新しい取組みへの対応で少々大変でしたが、会社方針が明確になっており、関係者全員が認識を合わせ、協力して進められました。
 事業の取組みの中で最も印象に残ったことは、業務設計に関することです。当初は現状でテレワークが可能な業務を見つけて、雇用をすることを考えていました。しかし、現状の業務の中からテレワークでできるものを見つけるのではなく、業務のやり方を工夫して、どうすればテレワークでもできるようになるのかを検討することが重要だとアドバイスを受けました。これにより、テレワークで可能な業務の幅が広がるとともに、業務の効率化にもつながることが分かりました。

事業終了後から現在 :
テレワークによる定着の効果の表れ

 入社直後からテレワーク勤務になるため、社内状況や業務を一から教えないといけません。どのくらいの人や工数をかければいいのか、悩みどころでした。テレワークで勤務する社員には1名の専属担当をつけましたが、最初の2週間位は、ほぼ1日つきっきりで対応していたように思います。通勤者への指導と比べると、倍近い工数がかかったかと思います。ただし、最初にしっかりと対応できた分、その後は予想していた程はかかりませんでした。
 テレワークを知った当初は、身体障がいのある社員を対象に考えていましたが、人の多い職場だと体調を崩したり、ストレスになるという精神障がいのある社員に対してテレワークという働き方が非常に合っているということを実感しました。雇用した社員も体調を崩さず安定的に働いていて、テレワークの効果の1つと考えています。

今後 :
テレワークの拡大を視野に入れています

 今後は既存社員でも、テレワークで働けそうな社員に対しては、テレワークという選択肢を示していきたいです。テレワークの拡大も視野に入れて、現在パソコンに関しては、シンクライアント導入を本格的に検討している段階です。部署などによってツールがバラバラで統一されていない点など課題はありますが、より良い環境整備をするため、改善を検討していきます。

感想&メッセージ :
テレワークは難しいと考え過ぎていました

 当初、テレワークは難しいというイメージがありました。特にセキュリティの厳しい企業にとって、はたしてテレワークができるのだろうかという気持ちがありましたが、実際試してみると、考え過ぎだったことが分かりました。自分たちでハードルを上げ過ぎていたというのが率直な感想です。
 また、生産性が下がるのではないかという心配もありましたが、通勤時と変わらないことも分かりました。面接で過集中になると報告を受けたので、長時間労働にならないよう声かけをしています。
 信頼関係とインターネット環境があればテレワークはできます。社内で進めていくに当たっては、機器の調達や利用するツールなど、ITに精通した社員に参加してもらうことがポイントです。

テレワーカーVOICE

 社会復帰をスムーズにするため、通勤ストレスを軽減できるテレワークを選択しました。テレワークは初めてでしたが、コミュニケーションの手段さえあれば、通勤との差はないというのが実感です。体調が整えばまた通勤することも考えましたが、テレワークで違和感なく働けているので、ずっとテレワークで働きたいと思っています。 働く前は、自宅の作業環境をきちんと整備できるのか不安でしたが、各種設定もZoomでつなぎながら対応できました。テレワークでは意識しないと報連相がうまくいかないので、日々実践していくことが大事だと改めて思っています。今は短時間勤務ですが、いずれフルタイム勤務にして、仕事を長く続けていきたいです。

一日の流れ

8:30 出社

バーチャルオフィス
Sococoにログイン

チャットで挨拶・朝の業務連絡・業務

12:00 お昼
13:00業務

チャットで挨拶・業務報告

15:30 退社

Sococoログアウト

テレワーク活用のための支援事業のご案内(福岡県)

福岡県

障がい者を雇い入れた場合などの助成(厚生労働省)

厚生労働省