一般社団法人 オプティ 多機能型就労継続支援事業所A型B型「いなほ」

自分たち職員の働き方の見直しをしたことが、サービスの質向上につながりました。

テレワーク雇用状況

人数 1名(2020年5月現在)
障がい

身体障がい(脊椎損傷)/ 精神障がい(統合失調症)

勤務日 平日4日間(※週1日は通所か職員による家庭訪問)
勤務時間 10:00~15:45
担当業務

議事録の文字起こし

企業概要

会社名 一般社団法人オプティ 多機能型就労継続支援事業所A型B型「いなほ」
所在地 福岡県中間市中間
事業内容 多機能型就労継続支援事業所
【就労継続支援(B型)とは】
一般企業等での就労が困難な人に、就労する機会を提供するとともに、能力等の向上のために必要な訓練、その他の必要な支援を行います。
従業員数 16名(2020年5月現在)
ホームページURL https://inaho-opti.com/

企業レポート

事業参加前 :
システムの導入費用など心配や悩みがありました

 当事業所は、就労を希望する障がいのある人のための福祉サービス事業所です。当事業所では、通所型のサービス提供のみを行っていましたので、テレワークであれば通所が難しかった方々へサービスを提供できるのではないかと、県事業に興味を持ちました。
 当初は、システムの導入などに高額な費用がかかるのではないかという心配や、テレワークで利用者を支援できる体制が整うのか、といった悩みもありましたが、今後の事業展開も考えて参加を決断しました。

事業参加中 :
自分たち職員の働き方の見直しから検討

 事業では、就労継続支援B型の利用者を在宅勤務で募集することとしましたが、最初に見直しした内容は、職員の情報共有の方法や連絡方法などでした。自分たちの働き方から見直しを始めることに、とても戸惑いましたが、業務の効率化が図れる良いきっかけになると思い、ICT環境を整えるなど積極的に取組みました。それまで日々の業務に追われていましたが、例えば、利用者情報の管理を各職員がタイムリーに編集して、全員で情報共有ができるようになったり、WEB会議の導入により外出先からでも参加できるなど、業務改善につながりました。これにより、テレワークの良さを職員自身が実感することとなりました。
 職員の業務体制ができた後、利用者の在宅勤務環境を整えました。Sococoというバーチャルオフィスを使用し、業務中はずっとログインするルールで運用することとしました。利用者は、自治体からの広報のほか、地域の支援機関などにも声を掛けてもらいました。

事業終了後から現在 :
在宅勤務への切り替えが容易にできるように

 利用者に在宅勤務を促すには、仕事の量や種類についても、もっと幅広くたくさん用意しておく必要があります。在宅勤務をする利用者が増えれば、企業から仕事を受注する際の体制が強化されるとともに、利用者へのサービスも効率的に提供できます。
 また、新型コロナウイルス感染症対策としても、テレワークはなくてはならないものだと改めて認識しました。緊急事態宣言が発令された時期も、職員同士での情報共有に問題は起きず、通所している利用者はスムーズに在宅利用への切り替えができました。

今後 :
これからも在宅利用をどんどん増やしたい

 県事業を通して業務を見える化し、情報を共有することで、担当外の利用者への対応も可能になりました。属人化が改善され、利用者が増えたにもかかわらずサービスの質が上がると同時に、自分たちの意識改革にもなりました。事業に参加したことで、通所であればサービスを提供できなかった人たちへサービスを提供できるようになったことは非常に大きいです。テレワークの意義も感じますし、これからも在宅勤務の利用者をどんどん増やしていく、という目標ができました。また、新しく計画相談事業を始める予定です。提供できる選択肢を増やし、多くの方に活用してもらいたいです。

感想&メッセージ :
これからの社会に必要不可欠な働き方

 私たち福祉サービス事業所が参加することで、就職にはまだ時間がかかるという人たちにも、テレワークという働き方を提供できたことが、大きなポイントだと思います。もっとステップアップしたいと思っている方や働く意欲のある方の新しい働き方として、テレワークの意義を実感しました。
 テレワークは、コロナ禍という社会状況もそうですが、これからの社会に、必要不可欠な働き方です。テレワークの普及が、豊かな社会につながっていくと思うので、前向きに考えて挑戦してほしいですし、ゴールに向かって一緒に取り組んでいきましょう。

テレワーカーVOICE

 数年前、テレワークという働き方を知り、パソコンスキルを身に付けるため職業訓練校に通いました。現在は、主に音声データを聞いて議事録を作成しています。在宅勤務中は、職員の方が気にかけてくれてアドバイスをくれたり、時には雑談をしたりすることもあるので、寂しさはあまり感じません。 テレワークを利用する前は、どんなものかよくわからないという漠然とした不安がありましたが、職員の方の声掛けでそうした不安も解消できました。今は毎日楽しく仕事をしています。車いすを利用しているので、通所しなくていいことが一番有り難いですし、周囲に気を使う必要もなく業務に集中できます。ここでの経験を活かして、テレワークでの企業への就職を目指しています。

一日の流れ

10:00 出社

バーチャルオフィスSococoにログイン

事業所の全体朝礼に音声で参加

業務

12:15 お昼

メールを出してお昼

13:15 業務

メールを出して業務
eラーニング(knowbe)
Sococoで業務報告

15:45 退社

Sococoログアウト

テレワーク活用のための支援事業のご案内(福岡県)

福岡県

障がい者を雇い入れた場合などの助成(厚生労働省)

厚生労働省